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2011.01.13更新

 口内炎は、がん患者が抗がん剤や放射線治療を受けているときに頻繁に起こる副作用の一つだ。単発的なアフタ(浅い潰瘍)とは異なり、口の中の広い範囲が 赤く腫れ、痛みも強い。潰瘍からの出血で口の中に血の塊ができて舌がうまく動かせなくなり、食事はもちろん会話もままならないがん患者もいるという。

 国立がん研究センター中央病院の歯科医、上野尚雄さんによると、抗がん剤治療を受ける患者の4割、骨髄移植治療のため大量に強い抗がん剤を投与される患 者の8割が口内炎を発症する。同センターのウェブサイトで、「口内炎」という単語で情報を探す人も目立つという。上野さんは「以前は医師も患者も『がんを 治すには口内炎くらい我慢しなければならない』という考えがあり、口内炎対策の情報も十分ではなかった」と指摘する。

 口内炎が、がん治療そのものの妨げになることも明らかになってきた。米テキサス大MDアンダーソンがんセンターの分析によると、出血があるなど口内炎の ひどい人は口内炎がない人に比べ、抗がん剤の減量を余儀なくされるリスクが3倍高くなり、治療が予定通りに進められないケースが増えることがわかった。ま た、感染症による死亡の危険性は3倍高い。口から食事を取ることができないため、点滴で栄養補給を受けるリスクは10倍になる。入院期間も平均で7日延び るという。

 上野さんは「治療でできた口内炎によって治療の中断や長期化のリスクが生じるのは本末転倒だ。がん治療そのものを安全、円滑に進めるためにも、痛みを和らげたり悪化を予防するための口腔(こうくう)ケアの重要性が広く認識されつつある」と話す。

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投稿者: 藤村医院

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